この記事はアトピー歴40年の筆者が、皮膚科の医師に聞きまくったアトピーの治し方、生活する上への注意点、体験談をみなさんのお役に立てるよう書いています。
●そもそもアトピーとは



まず、乾燥した皮膚に湿疹ができ、かゆみが出ます。
かゆみでかきむしるとこでさらに皮膚や湿疹が悪化し、汁が出てジュクジュクしたりかさぶたができたり、皮膚が硬く熱くなることもあります。治りかけにまたかゆくなりかきむしるのでまた悪化し、いつまでたっても治らないのです。
かゆみのせいでイライラし、ストレスになり、眠れず不眠症になったりもします。
●アトピーの原因は



アトピーの原因は完全には解明されていませんが、バリア機能が低下した皮膚に、アレルゲン(アレルギー物質)であるダニ、ほこりが入ったり、食べ物やストレスなどが要因となって起こると考えられています。
●アトピーのこんな症状で悩んでいませんか?
- アトピーがひどく、手や足の関節の裏などが湿疹のようになる
- タイトなスカートや水着が着れない
- 首筋や顔にも出て真っ赤にただれてしまい、人と目を合わせて喋りたくない
- 昼間はかゆみを我慢していても、夜寝てる間にかいてしまい、血だらけになる
- 恋人や結婚ができない
同じ会社に、アトピーがひどい男性が2人・女性が1人いました。
どちらも顔中にアトピーが出てしまい、真っ赤になっていたり、症状がひどすぎて紫色のようになっていました。
アトピーがあると仕事中にやゆみでイライラして集中できないため、成績が良くなかったです。
そして3人とも40歳を過ぎていますが、未婚です。(別に結婚したら一人前ではないですが)
ひとりの男性は「もう結婚はあきらめている」といっていました。
ところで、筆者も子どものことからアトピーに悩まされていました。
アトピー歴40年くらいになりますが、治療して最近はだいぶ治まって楽になってきました。
治まったとはいっても、風呂上りに保湿剤を塗ったり、汗はなるべく流すようにしてかゆみが出るのを防ぐ努力でいるだけで、完治したわけではありません。
●この記事で学べること



アトピー性皮膚炎の症状を改善する6つのやるべきこと、ステロイド薬の副作用、正しい使い方、症状が悪化する注意点について書いています。
●結論



アトピーに対して正しい処置を行うことで症状が改善していきます。現在も手や足に少し出ますが、アトピーが改善した今では結婚もでき2人の娘にも恵まれ、普通の生活を送ることができています。
アトピー肌とは
アトピー肌とは、「アトピー性皮膚炎」などが繰り返され、メラニンで黒くなっていたり、赤くかゆみがある肌のことです。
アトピー性皮膚炎は、湿疹やかゆみが良くなったり悪くなったりを繰り返し治らない症状です。
アトピーは「理由がわからない」などの意味でつかわれていましたが、現代では「アトピー性皮膚炎」はダニ・ハウスダスト、食物アレルギーなどが原因であることがわかってきました。
アトピー肌を改善するには何をすればよいでしょうか。
まず最初に、自分のアトピーの原因を突き止めるべきです。
1.自分のアレルギーを把握する



アトピーの人は、なんらかのアレルギーを持っている人が多いです。
にも関わらず血液検査を受けたことがない人がいたりして驚きます。
まず皮膚科にいって血液検査をしてもらい、アレルゲンは何なのかを知るとずいぶん楽になります。
アレルギーとは



体には、細菌・ウィルスなどの感染性微生物から、身を守るため「免疫」という仕組みがあります。
その働きが、身体にとって害のないものや食物に対して作用し、免疫細胞がそれらを攻撃し、くしゃみ、発疹、呼吸困難などの症状を起こしてしまうこのが「アレルギー」です。
アレルギー疾患には、花粉症、食物アレルギー、アトピー性皮膚炎などがあります。
アレルゲンとは



アレルゲンとは身体がアレルギー反応を起こす原因の物質です。
以下のようなものがあります。
アレルゲン(アレルギーの原因) |
ハウスダスト、ダニ、動物の毛、花粉 |
卵、牛乳、小麦、ソバなどのタンパク質 |
ゴム、金属などが触れた時 |
汗、髪の毛が当たる、衣服の摩擦 |
化粧品、シャンプー・リンスなどに含まれる化学物質 |
ストレス |
2.アトピーの原因を食べない(触れない)



もし血液検査でハウスダストや食物アレルギーが出たら、それらを極力避けます。死んでも避けます。
食物アレルギーは主にたんぱく質に対して反応を起こす場合が多いです。
市販の食べ物であれば、裏面に必ず成分表と「アレルギー」物質がかかれているため、避けましょう。
お店で食べる場合はわからないですが、麺類やオムライスなどの卵、小麦、大豆など大まかなところは自分でわかりますし、店員に聞くと教えてもらえます。
体験談
筆者は卵・小麦・大豆がアレルゲンだったため、肉・魚・米以外はほとんど食べることができませんでした。
トンカツや天ぷらの衣(小麦、卵)をはいで食べ、チラシ寿司の錦糸卵もよけて食べました。
ラーメン、うどん、パンなどはもちろん食べられません。
ひたすら、米と肉・魚を食べていましたが、さすがにトンカツの皮をはいで食べる変な目でみられました。
しかしそのおかげで顔や首筋のアトピーは減っていきました。
厳密にいうと醤油・味噌にも大豆・小麦が使われています。
ですが、タンパク質が少量なのと、寿司や刺し身を「醤油なしで食べる訳にはいかない」ため、醤油・味噌は食べていました。
これらアレルゲンの食べ物を食べないだけで、アトピーはずいぶん改善されます。
ベビーソープは使わないように



ベビーソープは使わないようにしましょう。
「肌に優しく、刺激が少ないだろう」という勝手な自己判断でベビーソープを使っていました。
しかし皮膚科の医師が言うには「赤ちゃんはお肌に脂肪分が多いので、脂を洗い流す効果が強く、普通の大人用ボディーソープより洗浄力が強いので避けなさい」と、まったくの逆をやっていました。
敏感肌用・低刺激・無添加のボディーソープを使う
スーパー薬局などで売っている「大人の敏感肌用、低刺激、無添加」のボディーソープを使いましょう。
アルコールや香料などがまったく入っておらず、肌への刺激が少ないからです。
顔もゴシゴシ洗いをやめて、男性や子供ならただの水、女性はクレンジング後に軽くソープをつけて流すだけにしましょう。今ある皮膚を大切にすることが大事です。
熱いお湯でぬくもりすぎもかゆくなります。
4.アトピーの原因・ハウスダストを減らす



アトピーの症状を減らして改善していくために、これらのことをやりましょう。
ハウスダストを減らす
たいていアトピーの方はダニやハウスダストにアレルギー反応があります。
部屋や寝具、カーペットをこまめに掃除することが大事です。
- 部屋を毎日掃除機をかける
- シーツや枕カバーをこまめに洗濯する
- 冬は布団乾燥機を強さ最大「ダニ退治」モードにしてダニを減らす
あまり効果がないこと
- 布団を干すのはあまり効果がありません。ダニが奥に潜り込んでしまうからです
- 布団に掃除機は、表面のダニしか吸い込まないため、効果がありません
- 布団をたたくと、ダニの死骸やフンが粉々になって吸い込むため、よくありません
5.ステロイド剤は医者の指示に従って塗る
これまで、自己流で勝手に薬局でステロイドを購入していました。
強いステロイド剤を塗って、顔の皮膚が薄くなったり赤くなったり、強い副作用が出ていました。いつになったら治るのだろうと、げんなりしていました。
皮膚科に行くと、医者が診断して、数10種類ある中から2番目に弱いステロイドを出されました。
それは副作用がほとんどない弱いステロイドで、治るまで塗るようにと言われました。
治っても、週に1回くらいは塗ること。薬局で勝手に買わないこと。
副作用の心配をしたら、医者は「このステロイドは、1万年くらい塗っても副作用は出ないから大丈夫」とのことで、とても安心しました。
医者は何十種類もある薬の中からその人に適した強さのステロイド剤を選んでくれます。
医者の指示通りに塗っていると、1週間くらいでアトピーが消え、副作用もまったく出ませんでした。
このことからわかるように、自己流で勝手に薬局で購入すると副作用でひどくなるため、自己判断はいけません。
評判が良い皮膚科にいくのが一番の治療法です。
6.ローションで肌の乾燥を防ぐ
また、「乾燥止めの『ヒルドイド・ローション』を出しておくので、風呂上りなど定期的に塗るように」
と言われました。
肌の乾燥が最も悪いそうです。
風呂上りの5分が勝負だそうです。
カサカサでかゆくなる場所に5分以内に塗りこみます。
前に通った皮膚科ではそんなこと言われなかったですし、ローションもだされませんでした。
評判のいい皮膚科を探して受診するべきです。
1~6を継続すること
アトピーがひどい時はもちろん、治まっている時も1~6を継続すべきです。
これらのことを続けていくと、いつのまにか顔や首筋からアトピーが消えていました。
夏の汗の時期や、冬の感想時期には手や足に出ることがありますが、Tシャツや半パンでもそれほど気にならない程度に治まっています。
アトピーの症状について



寝ている間にかきむしり血まみれに
筆者は子供の頃から22歳くらいまで、顔まで出るひどいアトピーに悩まされました。その後もストレスが溜まったら時々顔に出る、治る、の繰り返しです。
症状としてはヒジ関節の裏、ヒザ関節の裏、首、顔へと皮膚の弱い所へ湿疹のようなものができ、とてもかゆくなります。
起きている時は我慢しても、寝てる間にいつの間にかかいて、朝起きたら血まみれだった、ということがよくありました。
アトピーを発症する年齢
アトピーは、本来は赤ちゃんや小学生低学年がかかる症状でした。
1975年度のアトピーの患者は「1歳」が最も多かったのです。
しかし、1985年には「16歳~20歳」に、最近では「20歳~25歳」へとだんだん大人の症状になってきているのです。
ステロイドを効果的に使うと効くのですが、自分の判断で塗ったり止めたりとることにより副作用で症状が悪化する場合が多いので、皮膚科の医者の指示に従いましょう。
また、石鹸やシャンプーの使いすぎで皮膚の防衛機能が壊されて症状が悪化するケースもあります。夏は汗でかゆくなり、冬は乾燥してよけいにかゆくなるのです。
子供のアトピーの悪化体験談



アトピー性皮膚炎に気がついたのは小学3年生のころでした。ヒジの内側がものすごくかゆく、子供なのでついかいてしまいます。
何日が経つと、治りかけにまたかゆくなるのでかいてしまう。かゆみの部分がどんどん大きくなり、赤くなり、友達にからかわれる始末。「これ、移るん?」みたいな。
差別はされなかったですが、当時アトピーは珍しいものでした。
そもそも皮膚が弱かったため、夏は汗もが発端でかゆみが始まり、冬はカサカサ肌が発端でかゆみがはじまります。
まだヒジの内側とヒザの裏側だけでしたので、それほど気にはしていませんでした。
大人のアトピー症状の悪化体験談



大人になりストレスでアトピーが悪化
20歳ごろはもう働いていたのですが、いきなり残業200時間という激務のプロジェクトに入れられました。
プログラマーだったので一日中、夜中までパソコンの画面を見るのですが、時間が経つにつれ身体中がかゆくなってきました。
夜遅くに家に帰って寝るのですが、寝てる間に首筋や顔をかいていたようです。起きたら首や顔が血だらけでした。
ステロイドの副作用体験談



アトピーがひどくなって会社にいけないほど悪化してきました。
どうにもならないため、適当な皮膚科にいきました。
直径3センチくらいの青いキャップの塗り薬を渡されました。薬を塗ると、顔や首の湿疹があっという間に引いていきました。
調子にのって、ひどくなったら塗り、治りかけたら止めるような塗り方をしていました。
そのころはステロイドの副作用というものを知りませんでした。
しかし、だんだん顔が赤くなり、皮膚が薄くなっていったのです。



薬がなくなると、また夜中にかいて血だらけの日々が続きました。
スーパー薬局へ行き「こんな状態なんだけどどうすればいいか」と聞くと、「フルコート」という塗り薬を勧められました。アトピーを治す薬だと言われました。
その薬の成分に「合成副腎皮質ホルモン」(ステロイド)と記述されていました。そこで初めてステロイドのことを聞きました。
薬を塗ると治り、止めるとステロイドの副作用で悪化する、その薬も同じような塗り方をしました。
しかし薬を止めた時の症状が酷く、顔は真っ赤になり人に合うのも嫌になり、とうとう会社を長期間休んでしまいました。
別の病院で検査を受ける
もうステロイドを塗るのがこわくなって、別の皮膚科にいきました。
そこではアレルギーテストをされました。
結果は・・・・・・
このような状態でした。
つまりダニ・ハウスダストを避け、麦、大豆、卵を食べてはいけないのです。
大豆はともかく、小麦や卵がダメとなると、ラーメン、うどん、そばなど麺類は全滅。
天ぷら、唐揚げ、コロッケ、チャーハン、餃子、ケーキ、饅頭、クッキーなど菓子まで全滅。
一体なにを食べればよいのやら。
魚と肉とご飯と野菜を食べ続けました。
アトピーが改善した
しかし、採血で自分のアレルギーがわかったため、それを避けさえすればアトピーに悩まなくて済むのです。
2番目に行った皮膚科では、弱いタイプのステロイドとヒルドイド・ローションをもらい、適度に塗ることでじょじょにアトピーが改善されていきました。
今でも夏・冬に手足に出るには出ますが、そんなに目立たないで済んでいます。
Tシャツも半ズボンも平気で履けています。
そして結婚もでき、娘2人に恵まれています。
娘はどちらも肌が弱く父親に似たようですが、湿疹程度で治まっており顔には出ていないので一安心です。
女の子がアトピーだと本当につらそうです。
アトピーが改善する乳酸菌、ローション
アトピーを改善するための乳酸菌とローションの記事を紹介しておきます。
どちらも手や足にところどころ出ていたアトピーが改善しています(写真あり)
アレルナイトプラス
K-2乳酸菌を配合し、アトピーのかゆみ、睡眠を改善するサプリ
6才からのお子さまも飲めます。
⇒アレルナイトプラスのアトピーへの効果|お肌が綺麗になる魔法の体験
潤静(うるしず)
アトピー肌のための保湿ローション。赤ちゃんから大人まで、かきむしりを減らします
⇒潤静(うるしず)のアトピーへの効果と成分|実際に使ってみた体験談
アトピーの原因はアレルギーとストレス|治すための6つこと まとめ
- ステロイドの自己判断での使用は症状を悪化させる場合があります。評判の良い皮膚科に行き、医者の指示通りに塗るようすれば症状を改善することができます
- 肌が傷つくとかゆくなります。お風呂ではタオルやナイロンタオルを使わず、手でなでるように、お肌を傷つけないように洗いましょう
- ベビー石鹸は刺激が少ないように見えますが、実は赤ちゃんのお肌の脂を洗い流す効果が強く、アトピーには強すぎるようです。
- ベビー石鹸は普通の大人用ボディーソープより洗浄力が強いので、「大人の敏感肌用、低刺激」のノンアルコールのボディーソープを使いましょう
- 顔はただの水か、軽くソープをつけて流すだけにしましょう
- 病院でアレルギーテストをして、何がアレルギーの原因なのかをちゃんと把握し、避けるようにしましょう。
●あわせてよみたい
- アトピーはハウスダストが原因が多いもの。ハウスダストの原因のダニ退治
⇒【さよならダニー】布団やまくらのダニ退治!100万匹のダニが布製品に - K-2乳酸菌を配合し、アトピーのかゆみ、睡眠を改善。効果有り
⇒アレルナイトプラスのアトピーへの効果|お肌が綺麗になる魔法の体験 - アトピーのための保湿ローション。しっとり感が11時間持続しかゆみを減らします
⇒潤静(うるしず)のアトピーへの効果と成分|実際に使ってみた体験談
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